子どもとの接し方
多くの難病相談者と接していて思うことは、小さい頃の親の影響って凄く大きいんだということです。
子どもは、自分の思いを頭で整理して、言葉で伝える事が困難です。
だから、態度や行動で示します。
不安な思いや、満たされない感情を子どもも常に抱きます。
そんな時に子どもは、思いを伝える方法が言葉ではなく、態度や行動で伝えるしかないのです。
大人は社会に出て、いろんな環境の中で、いろんな感情を抱きます。
そして、プライドや損得勘定やなんやで、感情も複雑になってしまいます。
しかし、子どもの感情は単純明快で素直です。
「守って欲しい」
「褒めて欲しい」
この2つが主で、親に強く抱きます。
自分を一番に守って欲しい人、褒めて欲しい人が親なんだと思います。
この感情が満たされないまま、大人になると、不安になりやすい人、新しいことにチャレンジし辛い人になるんだと思います。
子どもの頃の親との関係性が、大人になってもその人の精神状態や自信、勇気に影響するんだと感じます。
なぜ、そんな事をいうかというと、明らかにそういう事が影響し難病になった人が少なくないからです。
身体の病気として、病名が付いていても、精神状態や心の葛藤からくるストレス
満たされなかった感情に蓋をしようとする心と頭の不調和
そんなことが、身体にずっとダメージを与えていて、病気になってしまっている方が多くいることに気づきます。
しかし、本人はその理由に気づきにくいのです。
それは、小さい頃からずっとそうだと、それが当たり前な自分だからです。
昭和の時代は、専業主婦がほとんどで、うちの母も内職をしていましたが、家にいました。
また、お爺ちゃんやお婆ちゃんがいて、そこからも守られ褒められしていました。
近所のおばちゃん達も、やたらと干渉してきて
「どこにいくん?気をつけて行きや~」とか
「そんなことしたら、危ないやろ!」と怒られたり
親だけでなく、家の周りの人たちも自分を見てくれていると感じて暮らしていました。
そんな環境が少なくなった分、親の子どもに対しての接し方が重要になっているのだと思います。
子どもの精神状態を育てることが、病気になりにくい人に育てることに繋がると感じます。
「出来ないよ~」と言ったら「じゃあ一緒に頑張ってみようか」
そして、出来たら一緒に喜んで褒めてあげる
そういう事の積み重ねが守られているという実感に繋がり、自分一人でチャレンジできる勇気に繋がるんだと思います。
そして、一人で頑張った姿があれば、思いっきり抱きしめてあげて欲しいです。
ご息女が五歳の時に筋ジストロフィーと診断され、5年後には寝たきりになるとの宣告を受け一時は悪化していたものが、「…小さな光を追いかけ続けた結果、約4年で血液検査も正常値に戻り、自力で立てる、走れる、自転車に乗れるまで回復しました…」との体験をもとに、現在は難病克服支援センターを運営していらっしゃいます。 難病克服支援センター https://www.facebook.com/nks.center |